春の道 2009年3月


去年はドクダミが伸び放題になって、花盛りの頃はともかく、枯れたあとはひどいことになっていた。いくら自然のままにとは言ってもひどすぎた。せっかくこんないい庭があるのにと、庭が好きだった母も嘆いているだろうなぁ…そこでついに決心してまずは植木屋さんに木の枝を刈り込んでもらうことにした。以前はたまに木によじ登って枝を落としもしたが、さすがに木登りもしんどくなった。おまけに五十肩で腕が思うように上がらない。隣にも枝が張りだして迷惑掛けているからこれはプロに頼むしかないな。

4人の職人さんが丸一日かけてきれいにしてくれたら見違えるほど明るく風通しも良くなった。そうなるとドクダミの残骸だらけの庭をいじりたくなった。年に一度あるかないかのガーデニングの虫の疼きが始まった。
やるとなったら思いっきりやりたくなる。その気で見るとこれまで放置した無神経さが庭中に充満している。それでもけなげに花芽を付けたヒヤシンスが哀れ。
置くだけ置いてあった飛び石も泥に埋もれて用をなさない。さてどうしたものか。庭に立って眺めてしばし茫然…む・む・む!突如頭の中にイメージが湧いた。まずだ!道を造ろう。季節を感じる道だ。よーし、やるぞ!
鼻息も荒く作業に取りかかる。泥まみれの飛び石を地面から掘り起こし、おおよその道筋を描いてスコップで掘り整地していく。我を忘れてやっていると我を忘れない腰がそろそろ悲鳴を上げ始めた。黙れ!ここは頑張りどころだ。なんだこれくらい。

サンルームの際のあたりは一番日当たりがいいんだ。そこをただ道が突っ切ったんではもったいない。それに直線的なレイアウトはつまらないから、思い切って道をカーヴさせた。よし、なかなかいいラインだ。
庭の西の隅に作ってある腐葉土を作るスペースへ向かう道も断然よくなったぞ。そうだ!物置の方へ行かれる細い道もあればウッドデッキを踏まずに行かれていいかな。
お、この新しい道はなかなかのアイディアだった。

飛び石も置いてみよう。レッスンの手が空いたママも手伝ってくれてラインを多少修正、これで良しというところで買い出しに行く。雑草を防ぐシート、煉瓦と飛び石の足りない分、川砂、そして決め手は白い敷石。合わせて300kg強の材料を買い込む。車から降ろし、玄関から庭まで運ぶのが重労働。黙っていた腰がまた文句を言い出す。肩や腕も腰に加勢する。うるさい!ここまで来たらやめられないぞ!
庭に這い蹲ってシートを曲がった道に合わせて切る。煉瓦で縁取りをし直す。川砂ででこぼこを均し飛び石を置く。最後に白い石を敷くと実にいい感じに変貌した。

白い石は10kg入りを20袋使ったが足りなかった。でもさすがに力尽きた。今日はここまでだ。明日は一穂が帰ってくる。とーちゃんの力作を見てもらおう。
朝の光で見ると昨日の重労働も報われる気がする。場所を移動されたヒヤシンスも何とか枯れずに咲いてくれそうだ。

夜一穂が帰ってきた。正月以来の再会だ。おかえり。元気そうだな。ゆっくり話をしながら食事をして久しぶりに寝るのが遅くなったが、明日は早起きして散歩に行くぞ。一緒に行くか。庭は明日ゆっくり見てくれ。

翌朝、レミとヴィヴォを連れて散歩に行く。疲れているだろうと声を掛けずに出たら、すぐに一穂が追いついてきた。おう、起きられたんか。『ああ、レミたちの騒ぎが聞こえたからさぁ、飛び起きて出てきた』

朝食も久しぶりに家族が揃った。庭、いいだろ?一穂がカメラを持って庭に出る。一穂はいい写真を撮るよな。
花壇にはまだ花が植わっていないけれど、道ができただけでも庭がとても明るくすてきになった。これからゆっくり季節の花を植えていこう。朝の食事のとき、ウッドデッキに出て道や小さな花や新芽を見ながらコーヒーを飲む。いい季節になった。

MY FAMILY &
PHILHARMONIEKAMMERENSEMBLE
ガーデニングindex