乗馬日記
夢だった乗馬…ついに現実に!富士の山荘の直ぐ近く、Paddy Fieldに入会。


2007年11月15、16日 魅惑の紅葉外乗と100鞍記念

半月ぶりにパディに来たらもう紅葉は今が盛り。パディの周りも外乗コースになる紅葉台の山もすっかり色づいて、深緑の樅と紅、黄、茶の広葉樹が真っ青な秋の空の下ですばらしいハーモニーを醸していた。今月に入って定期とオペラが続く中、1週間ほどやや風邪気味でもあったので、今朝はのんびり家を出てきた。なに、今回は久しぶりに山荘に泊まって丸2日あるんだ。

ちょっと顔を出してから山荘に荷物を置きに行き、雨戸を開け、水やガスの確認をしてから戻ってきた。さて今日は誰に乗るのかな。目標はまず駈歩の脚の使い方かな。膝から下が前方に突っ張ったようにならないで、ややつま先を内側にして膝を柔らかく使う感じ・・・

ママは力まずいい具合に駈歩ができるんだなぁ。ママも基本はずいぶん上手になったから、そろそろ少しトレイルなんかもやってみたらいいね。

師匠が用意してくれた馬は、僕にはアミーゴ、ママにはネリーだ。アミーゴは初めてだ。大ベテランの爺ちゃんだね。パディでは一番背が低いんだって。だけど蹄がとても大きくて安定が良さそうだな。早速慣らしのあと駈歩で脚の使い方を練習する。穏やかな駈歩のアミーゴは練習にはいいな。
ママはネリ−でいい調子に乗ってるね。前回は工事中のスタッフ宿舎や県道の歩道工事に落ち着きのない感じだったけど、今日は大丈夫みたいだね。

このごろママの馬に対する態度が毅然としてきたようだな。馬はペットではないから、かわいがるのはいいけど、乗るときにはこちらの意思表示がはっきりしないといけないんだ。主従関係をしっかり意識させていないと、力では勝っている馬を相手に言うことを聞かせることはできない。

今日もトレイルの練習のためにバーが置いてあるから少しやってみたらいいね。
ネリーはまだあんまりトレイルは訓練されていないから、夏休みに僕が練習用コーナーでゲートの練習をしたときはさんざんだった。馬場に置いてあるバーにもなんだか機嫌を損ねたこともあったからどうかなと思ったけど、なんだ、ちゃんとできるじゃないか。

アミーゴはベテランだけにさぼり方を心得ていて、駈歩をしていてもちょっと気を許すとすぐに速歩、並歩にペースを落とそうとする。脚の練習とペースの維持でこちらもくたびれて来ちゃったよ。なんとか駈歩を続けさせていいペースのときにすかさずわぉ!と止める。こちらの意志で止めないと馬は勝手に休みたいときに休むようになって、主導権を馬に持って行かれるからね。なかなかしたたかな爺ちゃんだけど、こっちも負けないよ。

さて僕もトレイルを練習しよう。バーを越えたりクランクを通ったりボックスで回ったりしてみる。細かい方向指示もまあまあかな。このところ首をぐっと振ってその場で向きを変える動きが思い通りになってきた気がする。昔テレビのララミー牧場でスリムにジェスが、『先に行ってくれ。俺は引き返して〜をしてからすぐ追いかける。じゃぁな!』とかなんか言ってさっと馬の向きを変え引き返す場面がかっこよかった印象がある。黒いテンガロンの陰で眉毛と目が近くて苦み走った顔がよかったよなぁ。何で僕の眉毛と目はこんなに離れてるんだろうと一生懸命鏡の前で表情を真似ようとしたけど、要するに彫りの深さが違うんだと諦めざるを得なかった・・・
買い物と遅いお昼ご飯を済ませて、もうだいぶ陽が傾いてはいたけれど、オレンジの光に照らされた紅葉があんまりきれいだからママが久しぶりに外乗に行こうよと提案した。そうだね、朝の光とは違ってこの時間の光もいいね。明日のお天気だってわからないし、行くなら今行こう。

ちょうど外乗に出ようと準備していた久さんとお客さんにちょっと待ってもらって、大急ぎでこちらも馬を準備、ママは引き続きネリー、僕はミラージュに乗る。なんだかアミーゴのあとだとやけに背が高いね。この写真ではネリーの後ろにいるからそうは見えないけど、乗るのに苦労するくらい背が高いんだ。さすがはサラブレッドだね。

気持ちのいい農道を景色を楽しみながらのんびり行く。山道になると紅葉の間から漏れる陽が色ガラスを通してきたように柔らかく暖かい。紅葉台からの遠景は朝のようにはっきりは見えないけれど、山ひだの陰影が深々として全体の色合いに重厚な美しさを与えている。
反対側へ回ると、雪をいただいた富士山と裾野の紅葉がすばらしい。何度見てもいつも感動する眺めだね。
望遠で見るとパディの馬場と厩舎、三角屋根のレストランも見える。樹海の紅葉に囲まれた立地は都会のクラブとは比べようもなくすばらしい。
紅葉台というだけあって楓の紅葉はひときわ見事。ほんの数日の見頃を過ぎればさっと散って、一面に降り敷いた落ち葉がやがて雪の下で土になる準備をする。
何度も撮っている雪の富士山、今年はまだ雪が少ない。でも却って厳しい表情に見える。
のんびり下ってパディに帰り着く。さすがにかなり冷えてきた。楽しかったな。明日があるから今日はここまでにしよう。豊かな満足感に浸りつつ山荘へ向かった。
翌朝は曇り空、やっぱり昨日外乗に行ったのは正解だったね。僕は今朝でもいいと思ったけど、ママが昨日どうしても行きたいと頑張ったんだ。

今朝は二人ともアパルーサだ。ママはバーニー、僕は初めてジェリーに乗る。バーニーの走る姿はほんとに気品があるなぁ。
ジェリーは特徴ある斑点模様ですぐ見分けられる。ジェリーというのは男の子の名前かと思ったら、ジェリービーンズがほんとの名前で女の子だった!バーニーと同じく小ぶりではあるけど、すべての歩調が乗りやすくて好きになっちゃった。まだ若くてパディでも新しい方の馬なんだ。主に輪乗りで駈歩の脚を練習する。
バーニーはパディの馬たちの中でも特にフライングチェンジリードが得意なんだって。ママはバーニーに乗ったら果敢にもどんどんそれをやってみている。ほんとに上手だね。きれいに8の字を書いて何度もやってる。手前を変えるときの空中で一瞬止まったみたいな姿がかっこいいなぁ。バーニーが上手なのかも知れないけど、ママもバランスよくとても上手に乗ってるよ。まだそれほどうまくできない僕は駈歩の脚に続いてまたしてもママにリードされた気がするなぁ・・・

昨日のトレイルといい今朝のリードチェンジといい、今回のママはすごいや。ずいぶん何鞍も抜け駆けして差を付けたと思っていたのに、これじゃまた抜け駆けしなきゃ追い越されそうだ。先に競技会の銀のバックル取られちゃったらショックだなぁ。

ママがバーニーと相性よく2鞍を続ける間に、僕は2鞍目ネリーに乗ったんだけど、実はそろそろお尻が痛くていけなくなってきた。このごろいつも少しお尻が腫れて痛いんだ。ちょうどチェロを弾くのと馬で鞍に当たるのが同じ場所なんだな。ご機嫌にママを載せて走るバーニーを恨めしく見ながら、控えめにネリーを走らせていた。
お昼のハンバーガーを挟んでママの3鞍目は昨日僕が乗ったアミーゴ爺ちゃんだ。なかなかさぼり上手だからうまくハッパ掛けて走らせてね。

よく走るバーニーのあとだけに始めはやや苦労していた。だけど師匠にちょっと手本を示してもらったら、いつの間にかよく走ってるじゃない!?いったいどうしたのかな。よく見ると左片手手綱で、右手に余った手綱を持ちそれを鞭にしているんだ。かっこいいなぁ。西部の娘という感じだね。そうなるとやっぱり服装もウェスタンにしないとじゃないの?

ところで僕はと言えばいよいよお尻が痛くてもう1鞍乗るか迷ったんだが、ママが張り切って乗るというのにここでやめるのもなぁ・・・高橋さん、僕ももう1鞍お願いします。
『それじゃ黒川さんはBJにしましょう』あぁ、はい・・・BJか、お手柔らかに頼むよ。大好きなBJではあるけれど、今はあんまり過激には駆け回れないかなぁ。かなり弱気になってる自分を感じていた・・・

しばらくおとなしく乗っていたら師匠が『ちょっと待ってください』と止めた。BJの右足首を触ってみている。『ちょっと痛そうだから馬を変えましょう』えっ、どうかしたんですか?『このところ少し疲れもあると思います。いろいろ難しいトレーニングもしてるから』なるほど。足首を触るとわかるんですか?『熱を持つんです』触ってみると確かに右は暖かい。左はひんやりしているから普通ではないんだ。そうか、BJ痛かったんだね。ごめんね、気が付かなくて。馬繋場に連れて行き休ませる。

代わりにまたまた初めての馬、ルパンになった。よく外乗のときガイド馬になってるからお馴染みではあるけど、乗るのは初めてなんだ。今回はアパルーサが多かったけど閉めもそうなった。あぁ、だけどもはや僕のお尻はちょっとの衝撃も辛くなってる。せっかくルパンに初乗りだっていうのにこの1鞍は長く感じるよ。

とうとうギブアップ!高橋さーん、ちょっと早いけどお尻が痛いから今日はこれで降ります。ルパンに乗った姿を写真に残すこともできずに終わっちゃったよ。それに比べてママのかっこいいこと。昨日とはうってかわったアミーゴの若々しい駈歩、実に颯爽としてるよ。最後はカメラマンになってママとアミーゴの雄姿を撮った。

こんなにお尻が応えたのは馬のせいばかりじゃない。仕事がきつかったんだ。チェロ弾きは腰やお尻に職業病があるもんなのさ。あ!気が付くとこのさんざんだった最後の鞍が100鞍目だった・・・

明らかにママに栄冠を持って行かれた今回の乗馬だったけど、でも楽しかったな。ママが上手になるのは僕もうれしいよ。これからも一緒にずっと続けていこうね。

僕は通算100鞍、ママは74鞍で外乗はともに7回目。僕はアミーゴ、ジェリー、ルパンが加わって18頭、ママはアミーゴが加わって16頭。
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