乗馬日記
夢だった乗馬…ついに現実に!富士の山荘の直ぐ近く、Paddy Fieldに入会。


2009年4月30日 ジェリーの引っ越し

4月26日にフィルハーモニーカンマーアンサンブルのオペラシティ定期公演があった。『春のベートーヴェン』と題したコンサートは、中期の名曲を3曲演奏した。大変ではあったが楽しいコンサートができた。その準備があったからさすがにパディへはしばらく来られなかった。4月初めにママと来たけど、何となく気持ちはコンサートに向いていたから、思い切り楽しむことはできなかった。

コンサート翌日の27日は結婚30周年記念日。その日から連休中の軽井沢公演のオケ練習が始まった。夕方練習から戻って、近くのフランス料理のレストランでお祝いの食事をした。このお店は我々のお気に入りで、いつも何か記念のときに行くことにしている。

ゴールデンウィークは渋谷も新宿も様子が普段と全然違う。人の表情も服装も完全に休日モード。渋谷のハチ公の辺り、山手線で上から見たら地面がまるで見えないほどの人の波…こちらはそんな中、チェロを抱えてオペラシティへ練習に向かう。仕事でもなければ来たい場所じゃないなぁ。何でみんなわざわざ来るんだろう。

30日にやっと休みが取れて、さぁパディだと思ったらうれしくて5時前に目が覚めた。もうこの季節は4時半くらいから薄明るくなるから、だいたい毎朝5時近くには眠りが浅くなっていて普段でも5時半には起きるんだ。遊ぶための早起きならこのくらいの早起きは何でもない。さぁ、散歩に行くよ。ヴィヴォはすぐに起きてきたが、あれ?レミはまだママの横で寝ていて声をかけても起きないや。ヴィヴォだけ連れて散歩に行き、支度をして車に荷物を積んだところでやっとレミが起きてきた。レミも行くんだろ?用足しだけさせてすぐに車に乗せる。

ママは残念ながら今日は学校へ出なければならず行かれない。ごめんね。んじゃ、行って来るよ。
道が順調に流れて7時ちょうどにパディに着いた。さすがにまだパディもひっそりしているな。レミとヴィヴォを連れて農道を国道近くまで散歩する。芽を吹いたばかりの木々の新緑が眩しい。
楓のまだ開ききらない若い葉がいかにも新しい季節の到来を告げている。
山桜はまだ花を残している。足下のタンポポは街で見るより色が明るく鮮やか。
雑木林の落ち葉の中にはスミレがたくさん咲いていた。落葉樹の雑木林の、積もった落ち葉でふかふかした土の感触が好きだ。東京ではなかなかないけど、一穂が高校の頃、聖パウロ学園に行くと学校の周りは雑木林で、今頃は踏み込めないほどにスミレが咲いていたっけ…

散歩から帰ってきたらちょうどパディの千尋さんが犬たちの散歩に出るところだった。おはようございます!道が空いてたからえらく早く着いちゃいました。

師匠の高橋さんも出てきた。みんな早いんだな。
ジェリーの厩舎を覗くと、あれ?いないや。名札もかかってない。どこかへ移ったかな?『ジェリーは向こうの厩舎が空いたんでそちらへ引っ越しました。スマートが鹿児島へ療養のために引っ越したんです』すごいや、ジェリー!こっちの厩舎はオーナーさんのいる馬や競技会で賞を獲る名馬ばっかりだよ。そっちに仲間入りさせてもらったらジェリーも頑張らなきゃね。『鞍も移しました』はじめこそ毎度持ち運んでいた自慢の鞍だけど、うちじゃ置き場もないし、運ぶ度に車が泥だらけになるからこのところパディに預けるようにしていた。いつも使われる鞍たちと一緒にしまわれていたんだが、パイナップルハウスの脇の厩舎にある会員さんたちの鞍置きに一緒に置いてもらってあった。しばらく振りだったから少し積もった埃を師匠が払ってくれた。

『ジェリーは昨日動かしてないので少し丸馬場で回しましょう』元気が余っている時は少し回して発散しながら様子を見る。調馬索を使って回すのは前に一回だけマックスでやったことがあるきりだ。『中に入れたら声と鞭で煽って回します。後ろは危ないから立たないでください』調馬索は使わないんですか?『なしで回す方が易しいです』丸馬場の真ん中に立ち、フェンス近くにいるジェリーに舌鼓で速歩の合図を送ると元気よく回り出した。『いいですよ。駈歩もさせましょう』キスの合図をするとパカラッ、パカラッと駈歩を始めた。止まりそうになると『鞭で煽って!』こっちも一緒に回ってるからだんだん目が回ってきた。『適当なところで声で止めて反対も回しましょう』ジェリーは声だけで止まるかなぁ?ウォー!と合図するとすっと止まった!へぇ、ジェリー偉いね。反対も回す。『それほど元気が余ってる様子ではないですね。いいでしょう。無口を付けて馬繋場で馬装してください』おとなしく待ってるジェリーに無口を付け牽いて丸馬場を出る。初めてのことをしたからなんだかうれしい気分。

『今日はこの銜を使います。今までのより効くのでガツンとやらずにスゥッと引くようにします』ジェリーの訓練がだんだん進んできているんだな。

(この写真は3月20日に行った時のなので銜は以前のもの)
並歩も速歩もゆったりと落ち着いた感じだ。前に来た時よりだいぶ安定したな。駈歩の発進やペースもいい。いい感じのところで一度ウォ!と止める。駈歩のときはまだすぐとは行かないが一応は止まる意志を見せる。止まったあとの落ち着きはいい。これはだいぶ訓練してもらったんだろうな。

師匠がログを4本置いてボックスを作る。四角の大きさは1辺並歩3歩分。これをジェリーはペースが速すぎて2歩で行っちゃうんだよな。と思ってやってみるとちゃんと足下を気にしながら3歩で行くじゃないか!何度も繰り返すがいつもきれいに歩数を合わせている。それにコツンと当たることも少ない。上手になったね。
3月のときは並歩の歩幅を合わせる訓練をした。ペースが速すぎれば蹴飛ばしてしまう。脚をきちんと上げるためにログに枕を置いて高さも上げてある。まだなかなかうまく越えて行かれなかったんだが、きっと僕が来られなかった間にたくさん練習させてもらったんだね。
初めに2鞍、少し休んでもう一鞍ジェリーに乗る。ジェリーはずっと落ち着いて安定した走りをした。停止も前よりはずっと止まり方が確実になった。止まったあとでじっとしていられるのも大きな進歩だな。駈歩以外では合図とともに正確に止まれるようになったから、ボックスの中でもピタッと止まる。中での回転は得意だ。

夏の競技会へ向けてだんだん厳しい訓練もしていくことになるだろう。でもまずは基本動作が完全にならないと。発進、静止をより確実にしていけば、ほかのことは器用で賢いジェリーにはそれほど難しくないだろう。

今日最後の一鞍は久しぶりにBJに乗せてもらった。理想的なストップや、ロールバックで切れのいい技を体感した。ストップは声だけで手綱は全く引かない。腰を伸ばしてどこまでも行くように走らせておいて、止まる時にはすとんと腰を落とし手綱はたてがみに触るくらい下げる。前のめりにならないためには目線が下を見ないようにしっかり前を見ること。BJの場合、完全にストップはギヤがバックに入る感じで、豪快にスライディングストップをしたあとは自然に数歩バックする。少しでも止まり方が甘ければ師匠はすかさず『バック、バック、バック!』と厳しい。

ロールバックはまず自分の目線がこれから行こうとする方向へ先行して向くようにして、手綱をわずかに首を誘導するように振りつつ内方脚に重心をかけ外方脚でキック。自分の目線が先行するというのはなるほどと思った。このことですべての動作が自然になる。BJは繰り返されるロールバックにしっかり従ってくる。やっぱり優れた感性の馬だな。

うーむ、ジェリーもやがてこんな事もできるように育てたい。いや、きっとジェリーならできると思うんだ。
BJに乗っていろいろと感じるものがあった。ジェリーが目標とするものがたくさんあると思う。でも今はあわてないで少しずつ基本動作を徹底しよう。BJにブラシをかけきれいにして厩舎へ戻す。ありがとうね。いい勉強になったよ。
もう一度ジェリーを出してブラシをかける。さっきはまだ乗るかも知れないと思ってそのまま厩舎に入れてた。今日はもうおしまいにするよ。きれいにしような。まだ冬毛が抜けるジェリーに丁寧にブラシをかけるとそこら中が白い抜け毛だらけになる。気持ちいいだろ?蹄のボロやおがをほじくって蹄油を塗る。さぁ、きれいになった。パイナップルハウスの左側、馬場の方から入った正面がジェリーの新しい部屋。新しく入れてもらったおがの下に埋もれた干し草を上手に鼻で掻き出して食べている。以前は何となく敷居が高くて近寄り難かったこちら側の厩舎にジェリーがいるんだな。
朝早くから乗ったから能率よく4鞍をこなしたが、さすがにお昼は過ぎていた。木曜でゴールドラッシュは休みかと思ったら、ゴールデンウィーク中はやってるんだって。じゃぁ、食べようかな。フィッシュ&チップスを頼む。外を見ていると小さな赤い馬運トレーラーを牽いた車が入ってきた。実はブルームーミンがオーナーさんに引き取られて小淵沢に引っ越しなんだって。パディに来て初の担当がムーミンだった隈ちゃんはちょっと寂しそう。今日は隈ちゃん休みだったけど、お別れだから朝少し乗っていたんだな。仕事をしているスタッフはこのところカウボーイハットを被るけど、隈ちゃんは帽子を被っていなかった。いよいよ車がムーミンを載せて動き出すのをじっと見送っていた。今日はいろんな引っ越しのドラマに接したな。
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