フィルハーモニーカンマーアンサンブルコンサート in オペラシティ
2012 April
4月6日(金) 7時開演 東京オペラシティ リサイタルホール
第15回目となりましたフィルハーモニーカンマーアンサンブルのオペラシティ定期公演、今回は『春のブラームス』と題して3曲の作品を演奏しました。2009年4月の『春のベートーヴェン』と同じく、ヴァイオリンソナタ、チェロソナタ、ピアノトリオというプログラムで、ヴァイオリンはもちろん青木高志くんです。 リハーサルはチェロソナタから始めました。第2番ヘ長調は大好きな曲ですが、演奏するのは久しぶりです。時が経って演奏すると違った音楽の世界が見えてくる、それが繰り返し演奏する楽しみです。 |
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ヴァイオリンソナタは第2番イ長調。作品番号はチェロソナタが99、ヴァイオリンソナタが100と並んでいます。2曲はほぼ同じ時期にスイスのトゥーン湖畔で作曲されました。 以前演奏したときよりもはるかにすばらしい曲に感じられると青木くんが言うように、落ち着いた美しい旋律は円熟味を増してきた青木くんの音楽性にぴったりの感じがします。リハーサルを聴きながらブラームスの音楽、そして青木くんのヴァイオリンのすばらしい音色に酔いしれました。 |
ピアノトリオ第1番も三人が大好きな曲で、これまでにそれぞれが演奏してきましたが、今回このメンバーで取り上げ一層そのすばらしさを感じました。ホールでのゲネプロはそれまでに考えてきたことや試してきたことをホールの響きの中で実現できるかの最終チェックの場です。 | ![]() |
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さて、お客様も大勢いらしてくださいました。コンサートを始めましょう。 |
ブラームス ヴァイオリンソナタ第2番イ長調 作品100 全曲を通して美しい対話的な作品です。 |
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ブラームス チェロソナタ第2番ヘ長調 作品99 力強さ、情熱、愛情、不安、安堵など様々な表情を持つソナタです。 |
全半を終えたところで東京フィルの先輩方が楽屋へ訪ねてくださいました。久しぶりにお元気な皆さんにお会いでき、僕たちの演奏を聴いて頂けてうれしかったです。 さあ、後半はいよいよトリオです。 ブラームス ピアノ三重奏曲第1番ロ長調 作品8 最初の旋律から美しさに心を囚われます。スリリングなやりとりや協調し合う心地よさが溢れています。 |
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このコンサートの前後、東京フィルはちょうど新国立劇場でヴェルディのオペラ『オテロ』を上演していました。コンサートマスターが青木くん、チェロは私がトップを弾いていましたが、マエストロ、ケーニッヒさんのオーケストラの音作りや音楽がとてもすばらしかったので、青木くんも私もとても共感していました。我々のコンサートの話をすると是非聴きたいと、ちょうど来日されたご家族共々いらしてくださいました。 今回も多くのお客様とともに楽しいコンサートの時を過ごせました。ご来場いただきましたお客様に心から感謝申し上げます。 次回は8月23日(木)7時開演で、声楽と室内楽の演奏をお楽しみ頂きたいと思います。どうぞご期待下さい。 |
![]() PHILHARMONIEKAMMERENSEMBLE |
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