フィルハーモニーカンマーアンサンブルコンサート in オペラシティ
2013 February

2月2日(土) 7時開演 東京オペラシティ リサイタルホール


今年のオペラシティ、最初のコンサートはハープを中心としたプログラムになりました。東京フィルはオペラやバレエが多いオーケストラなので、ハープはほかのオーケストラ以上に重要な楽器。今回は宮原さん(ぐーちゃん)と一緒に演奏しようとみんなが弾きたい曲目を持ち寄ってのプログラムとなりました。

我が家でのリハーサル、ハープが我が家へ持ち込まれたのは初めてでした。きれいな金色の楽器で、普段オーケストラで見ているのですが、こんなに間近に見ることはなかなかありません。
ゲネプロではお互いにアンサンブルがしやすいように、また音響が効果的になるようにまず配置を決めます。今回のような大きな編成では我が家には入るだけでやっとなので、会場に来てやっと正しい並び方を考えることができます。
最初にぐーちゃんとやりたいねという話になったのはクラリネットの杉山くんのリサイタルでラヴェルの7重奏曲をやったときでした。まずこの曲が決まったので、ハープ、弦楽四重奏、クラリネット、フルートという編成でほかに何を弾こうか悩ましかったのですが、結局みんながぐーちゃんと弾きたい曲を挙げてくれたので、それらを組み合わせたら楽しいプログラムになりました。

ぐーちゃんが『コントラバスが入ったら弾きたい曲があるんだけど』というので『じゃあ遠藤くんに入って貰おうか』ということになり、『それじゃあ、クラとバスでもデュオをやろう』という具合に案が次々に広がりました。

弦楽もクインテットになったので、前からやりたかったレスピーギを最小の編成でやろうということになりました。
どの曲もそれぞれが弾きたくて選んだし、ほんとにいい仲間たちが揃って、練習のときからずっと楽しく準備してきました。さあ、いよいよ本番。
大勢のお客様にご来場いただきました。今日はいろいろな楽器の組み合わせで楽しい曲目が並びました。どうぞ最後までごゆっくりお楽しみ下さい。
マルセル・グランジャニー 古典様式のアリア

フランスの作曲家でのちにアメリカへ渡ってフランス派のハープ音楽を広めたグランジャニーが、ニューヨークでハープとオルガンのために作曲し、後に弦楽用に書き直した作品。親しみやすく美しい曲でした。

青木高志 宮川正雪 曽和万里子 宮原真弓 黒川正三 遠藤柊一郎
ポール・リード ヴィクトリアキッチンガーデン組曲

BBCなどのテレビ局でテーマ音楽の作曲をしていたリードがヴィクトリア様式の庭園の四季を紹介する映像に合わせて作曲した作品。クラリネットとハープの美しい音色が映像をどれほどすばらしいものしたことでしょう。

杉山伸 宮原真弓
モートン・グールド ベニーズギグ

親友ベニー・グッドマンの70才の誕生日にグールドが贈った『ベニー・グッドマンのジャズパーティ』という組曲から演奏しました。めずらしい組み合わせですが、ジャズの楽しさ、またアンサンブルの親密さが魅力の曲でした。
杉山伸 遠藤柊一郎
カミーユ・サン=サーンス ヴァイオリンとハープのためのファンタジーOp.124

動物の謝肉祭などで知られるサンサーンスは、当時開発が急に進んだハープのために多くの作品を書いていますが、この曲ではグリッサンドやフラジオレットなどの技法を多く取り入れ、楽器の可能性や魅力を引き出しています。

青木高志 宮原真弓
オットリーノ・レスピーギ 古風な舞曲とアリア 第3組曲

オーケストラの作品で『ローマ三部作』と呼ばれる『ローマの噴水』『ローマの松』『ローマの祭り』が有名なレスピーギが、17世紀前後のイタリア音楽様式を19世紀のロマン主義音楽と融合させた作品。リュートのために書かれ、弦楽のための組曲に編曲したものです。
弦楽合奏でよく演奏される名曲ですが、今回は各パート一人ずつの弦楽五重奏で演奏しました。一人一人の個性と主張が協調しあい、ある時は火花を散らす緊張感があって、楽しかったです。

青木高志 宮川正雪 曽和万里子 黒川正三 遠藤柊一郎
モーリス・ラヴェル ハープ、フルート、クラリネット、弦楽四重奏のための序奏とアレグロ

この曲が弾きたくて今日のコンサートは企画されました。伝統的なペダルハープを製造していたエラール社がライバル社であるプレイエル社の新しいクロマティックハープに対抗するため、ペダルハープをアピールする目的でラヴェルに依頼したという作品。商業的な背景で作曲されたとは思えないすばらしい作品です。ハープの技巧的なカデンツが中心となり、美しい響きと躍動感に満ちた名曲です。

森川道代 杉山伸 青木高志 宮川正雪 宮原真弓 曽和万里子 黒川正三
ほんとに楽しいコンサートでした。アンサンブルを心ゆくまで楽しんだという満足感がありました。フィルハーモニーカンマーアンサンブルのひとつのカラーを出せたコンサートだったと思います。いい仲間たちが集まってコンサートをする…最高の楽しみです。
MY FAMILY &
PHILHARMONIEKAMMERENSEMBLE