フィルハーモニーカンマーアンサンブルコンサート
 in オペラシティ
2014 

9月2日(火) 7時開演 東京オペラシティ リサイタルホール


第20回となる今回、結成以来のメンバーでこれまでにベートーヴェンの大公トリオやブラームスの第1番のトリオ、またモーツァルト、ブラームス、シューマンのピアノカルテットなどを演奏してきた青木高志くんと、メンデルスゾーンのピアノトリオ第1番、第2番を一夜に弾くコンサートを企画しました。フィルハーモニーカンマーアンサンブルがこれまでに一人の作曲家の作品だけでプログラムを組んだのは、モーツァルト、ベートーヴェン、ブラームスだけでしたが、今回は初めてメンデルスゾーンを取り上げました。オラトリオのパウルスを演奏した時に受けた深い感動がメンデルスゾーンに対する見方を変えたように思います。その音楽には深いところで聖書の精神が感じられます。美しい旋律がなぜ美しいと感じさせるのか、そこには表面的ではない、深い精神性の裏付けがあるように思います。
 プログラム最初は協奏的変奏曲。温かみのあるテーマに8つのヴァリエーションとコーダからなる曲です。ときにシンプルに、ときに激しく様々な表情を見せる曲です。
 
   
ピアノトリオ、これまで第1番はお互いよく弾く機会がありました。主題が親しみやすく、一般にも演奏される機会が多いと思います。チェロの旋律にピアノのシンコペーションが不安げな心の内を暗示するかのような伴奏を付けて始まる第1楽章冒頭は印象的です。美しいピアノのソロに弦楽器が寄り添う第2楽章、スリリングなスケルツォ、そして長い道のりの末に目指すものに出会ったかのように劇的な旋律に行きつくフィナーレ、どこをとっても魅力あふれる名曲です。
第2番には第1番以上に深い精神性を感じます。第1楽章には人の心に潜む様々な感情が不安を掻き立てるとき、ふと天からの声が聞こえるかのような安堵する一瞬があります。第2楽章はとても美しい旋律で、ヴァイオリンとチェロが絡み合うときアンサンブルのこの上ない心地よさを感じます。スケルツォは小動物がじゃれ合うようなめまぐるしい曲で、途中いかにも楽しくて笑いが止まらないような音楽が挿入されます。フィナーレは再び人の激しい感情の世界が描かれますが、突然現れるコラールが天の存在を思い出させます。
今回はこの2曲を一緒に演奏したことで、これまで見えなかったメンデルスゾーンの深い魅力に触れることができたように思います。 
   
音楽のみならず、人生や家庭のこと、ものの価値観など、話がよく合う仲間のひとりです。一緒に音楽する上で大切にしたいことだと思っています。

来年はいよいよ結成20周年を迎えます。青木くんを始め、もうひとりの要である宮川くんを中心に活動していきたいと思います。
今後ともどうぞよろしくお願い致します。
MY FAMILY &
PHILHARMONIEKAMMERENSEMBLE