フィルハーモニーカンマーアンサンブル春の定期公演
東京オペラシティリサイタルホールで開かれる定期演奏会その2
フィルハーモニーカンマーアンサンブルコンサート2007 in オペラシティpartU
第2回 2008年4月23日(水)7時開演 東京オペラシティリサイタルホール
photo;Himesaki
オペラシティの定期シリーズpartUは4月23日に第2回を開催しました。1月のシリーズでは主に弦と木管を、4月はピアノを加えたアンサンブルを中心にプログラムを考えています。昨年4月11日にはモーツアルトのピアノ四重奏曲とブラームスのピアノ四重奏曲、ともに第1番ト短調を演奏しました。今回、同じメンバーによるピアノ四重奏曲のプログラムを再度組むにあたり、前回のト短調から変ホ長調へとこだわりの調性を移しました。モーツァルトの第2番とシューマンです。前回ト短調のプログラムを終えた瞬間、ふっと頭に浮かんだプログラムでした。調性を意識することは多少専門的かも知れませんが、多くの作曲家がある感情や情景を表すのに調性を選んだことは興味深いことです。何も知らずに聴いてもどこかに聴く人の心に響く共通の効果があるとしたら、それは調性によるものかも知れません。多くの作品に接するほど、それをより顕著に感じるようになるように思います。 | |||||||||
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アンサンブルはいい仲間たちが揃って初めて楽しむことができます。真剣に音楽に向かうことができるのも、仲間たちと心の底からの信頼関係が成り立ってこそだと思います。一緒にアンサンブルを築いていく楽しさは、本番目前の緊張感の高まった最後の瞬間まで損なわれることはありません。![]() |
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いくら練習を重ねても完成と言いきれることはありません。またアイディアが出尽くしたということもありません。でもいざコンサートになったらもう迷いは捨てなければなりません。確信を持って自分たちの演奏に集中することが求められます。時間になりました。さあ、始めよう! | ||||||||
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ようこそおいでくださいました。 変ホ長調は英雄的、あるいは高貴な調性と言われます。ベートーヴェンの英雄交響曲、Rシュトラウスの英雄の生涯、魔笛のザラストロのテーマなど、よく調べてみるとその使われ方はなるほどとうなずけます。今日のピアノ四重奏曲には表題こそ有りませんが、モーツァルトもシューマンもこの調性の持つ特徴を生かして書いたと思います。 ![]() |
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最初に演奏したのは、モーツァルトの弦楽三重奏のためのディヴェルティメントからメヌエット。実はこの曲も変ホ長調です。Es-dur(変ホ長調)づくしの本日のオードブル。![]() |
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続いて モーツァルトのピアノ四重奏曲第2番変ホ長調K493 第1楽章、いかにも変ホ長調らしい、決然と、また堂々とした冒頭の響きが印象的です。 ![]() |
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第2楽章は調号のフラットが一つ増えて変イ長調。一歩天上の世界へ近づいたかのような穏やかな緩徐楽章です。第3楽章はピアニストの華やかな聴かせどころを満載した協奏曲のような楽章です。 モーツァルトを弾き終えた瞬間! |
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1月31日のフィルハーモニーカンマーアンサンブルオペラシティ定期公演がライブCDになりました。休憩時間に目にとめてくださるお客様があり、スタッフにも笑みが・・・ CDのお申し込みはこちらからもできます。 |
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アンサンブルは一回ごとの演奏も大切ですが、みんなで作る音や音楽に一つの特徴を持ちたいと思います。そのことがただ集まって演奏するのとグループとして成り立っていることの違いです。『協調』がとても大切なことであると同時に、アンサンブル全体が一つの楽器のように『自由自在』になれることが大切だと思います。 お互いの信頼を元に、常に感じ合える研ぎ澄まされた感性が触れ合うとき、すばらしいアンサンブルが生まれます。 |
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大勢のお客様に支えていただいてコンサートを継続できることをうれしく思います。来年もまたお会いしましょう。 |
![]() PHILHARMONIEKAMMERENSEMBLE |
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フィルハーモニーカンマーアンサンブルのコンサート |