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6月 夏の入り口 2度目の出寮

入学からあっという間に2ヶ月半が過ぎ、季節は梅雨、学校は中間試験というわけでちょっと爽やかとは言い難い時期を迎えました。一穂にとっては初めて臨む高校での試験でしたが、我々にとっても初めてやいのやいの言わずに済ませた試験でした。試験前日、携帯に一言だけ激励のメールをしましたが、“頑張ります”という短い返事を見て、当たり前のようでいて今まであまり聞いたことがなかった言葉だなぁと、今度は少し気合いが今までと違うらしいと感じました。
自分なりに頑張って、それが結果に繋がることの手応えを感じれば伸びていくだろうと思います。周りに自分と同じく頑張っている仲間がいることが大きな励みになることも寮生活のいいところです。

3日間の中間試験と引き続き模試があり、さらに英検まで頑張ってようやくほっとしたところで6日間の出寮となりました。前回ゴールデンウィークの時と違うのは、今回は寮生のみの試験休みで通学生は平常授業があることです。日頃から寮生は勉強がしやすい環境にあり、通学の負担もなく恵まれています。さらに今回のような“特権”があると絶対に寮がいいなぁと思います。
今回の帰宅中は私も家内も仕事があり、あまり一緒にゆっくり出かけたりはできません。でも、幸いに夜が比較的早く済む日が多かったので夜の食事はみんなで楽しむことができました。一穂の食べっぷりが一段とたくましくなり、頼もしく思いました。

日曜日は久しぶりに教会に行き、みんなから“お帰り!”と歓迎されたようです。殊に副牧師の坊やでハーフのアイザックは、寮の一穂宛に手紙を書いてくれたほど慕っていて、しばしじっと見つめて再会の喜びに浸ったあと、礼拝後の午後いっぱい一緒に遊んだとのこと。自分を待っていて迎えてくれる人がいる、なんと幸せなことでしょう。

月曜日はつい先日納骨式をした家内の父のお墓参りに出かけました。久しぶりに訪ねたおばあちゃんと二人でゆっくり話もできてよかったようです。

水曜日、私の2台ある楽器のうち1台が湿気のせいで少しゆるみが出て雑音がするようになってしまいました。仕事に行くにはもう1台を使えばいいのですが、早く直したいし、かと言って一度に2台は担げないし困ったなと思ったら、一穂が空いてるから楽器屋さんまで行ってもいいよと言ってくれたので一穂に1台を持ってもらって行くことができました。かつて一穂が小さかった頃、その楽器屋さんから1/8と1/2の子供用のチェロを2台買って一穂に弾かせたことがありました。残念ながらそう長くは続きませんでしたが。いつかまた一穂が趣味でチェロを弾くことがあるでしょうか。
前回もそうでしたが、一穂は帰宅中に必ず散髪をします。小さいときからの習慣で、床屋には行かず家内がします。ケープがやけに小さく見えるところがおかしいけれど、一穂は相変わらず“ママの床屋”が気に入っています。
帰寮日の木曜日は家内は朝から、私も昼から仕事で当初送っては行けないよと言っていました。でも、夏の北アルプス奥穂高登山のため登山靴、シュラフ、ザックなど大きな荷物があって、宅急便にしようと梱包はしましたが、もし早朝でもよければ送っていこうかという提案に一穂も喜んで同意したので、朝6時に家を出て送っていくことにしました。前夜ちょうど担任の井上先生から電話をいただいたので、本来なら夕方6時の点呼までに帰寮するところを、“朝から通学生の授業に出てもいいですか?”と許可をいただきました。私にしても、仕事に出てしまって留守の間に一穂が一人で家の鍵を閉めて寮に帰ってしまうのはなんだか寂しい気がしたので、一緒に行けることになってうれしくなってしまいました。

道も順調でずいぶん早く到着したので、学校の近くの景色のいいところに車を停めサンドウィッチやおにぎりの朝食を食べて時間調整をし、8時頃門をくぐりました。寮室が閉まっていたので声をかけて開けていただき荷物を下ろしていると、そろそろ通学生がやってきました。“あれ!?黒ちゃん、どうしたの?”“うん、荷物があったから送ってもらって早く来た。”

寮室の横のプールはいずれ一穂たちの夏の天国になるのでしょうが、今はまだ“遊泳禁止”。カモが2羽、のんびり朝の眠りを楽しんでいました。時折蛙の鳴く声が響くのを聞きながら、初台の新国立劇場へ向かいました。
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