一穂の探索リポート(番外編)

1996.7.富士登山



鎖場

頂上は近いぞ!実はまだまだなのです。

ついにやった!頂上だ。でも高山病で辛い…

下山。6合目からは馬に乗ってご機嫌だ。

一穂、1年生の大冒険。
パパと二人で元気に5合目をスタート。登るにつれ急になる斜面もなんのその、どんどん高度を稼ぐ。夕方8合目の小屋に到着。ここで泊まることにして夕食をとり、そうそうに床へ。朝薄明るくなって来た頃再び頂上へのアタック開始。寒くてちょっと悲しい…途中で朝日が昇るのを眺めて元気百倍。だいぶ頂上が近くなってきたぞ。でもさすがは富士山、そうそう簡単に頂上は征服できない。遠くに八ヶ岳やアルプスの山々が見えるけど、みんな僕たちより下にある。なんという優越感!さすがにくたびれていやになってきた頃にやっと頂上の鳥居をくぐって到着。頭が痛くて胸がつかえた感じ。何、この不快感?おお…これぞまさしく高山病なのだ。パパは前に一人でここに来たときすでに経験しているけどやっぱり辛いって。でも遙かな眼下を眺めればやったー!と言う気持ちになる。ママに電話して『今、頂上にいるんだよ!』と感動の報告。下りは早いぞと降り始まったもののやっぱり高山病がきつくて思うようにスピードが上がらない。とうとう8合目の手前でダウン。霧が上がってきて不安なひとときを過ごす。もう少し行けば小屋がある。勇気を出して小屋まで降りて、休ませてもらう。さすがに身の軽いぼくもグロッキーで、寝袋に潜り込んで昏々と眠ること2時間。その間パパはこれからどうしようか思案する。『どうにも動けなければ泊まるしかないが、明日からワーグナーのローエングリンの練習が始まるし、やっぱりおんぶかな…』など思いあぐねているところでぼくがぱっ!と目を開ける。なんと完全に元気回復。パパの心配も吹き飛ばす軽い足取りでどんどん下り始める。6合目で馬子のおじさんに『馬ー(んまー)のんねーかい』と言われて初めての乗馬体験。高みの見物でご機嫌。鞍を置かない馬の背中は僕たちを乗せてもびくともしない頼もしい筋肉の動きがもろに伝わってくる。5合目に戻って、頂上まで行けたらと約束していたソフトクリームを食べて後はデリカにのって帰るだけ。ところが実はね…思ったより何でもが高くつく富士山で、食事、宿泊、それになんと言っても馬!予定外の出費でパパの財布の中には75円しか残ってない。たまたまオーケストラの旅行で使った残りのハイウェイカードがあったから高速に乗れたけど、ちょっとやばかったよね。帰り道ジュースも買えなくてP.A.で飲んだ水が何ともおいしかったっけ。でもほとんど空っぽに近い財布をのぞき込んでもパパはちゃんと約束のソフトクリーム食べさせてくれたんだ。さすがはぼくのパパ!

パパから一言…馬子のおじさんにお金払ったときは正直言ってかなり焦ったな。スバルラインは来るとき往復で払っているはずだから、後の高速代はカードでいける、となると後は特にお金はいらないな。まずはソフトクリーム代だけでも残って良かった。


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